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佐藤克文先生の新刊は「爽やかな知的刺激」が満載です!!

2011 年 1 月 21 日 金曜日

皆様、1月17日(月)夜の「第5回ペンギン・スタイルTV」は、ご覧いただけましたか?
いや、平川さんの「ロッククライミングTシャツ」も素晴らしかったんですが、佐藤克文先生のお話は、本当に面白かったですねぇ〜(^o^)/…って、コメンテイターが自画自賛してどうする!!…と突っ込まれそうですが、いいんです(^o^)v
佐藤先生のお話は、本当に魅力的だったんですから!!

実は、放送の前後のお話=雑談を、皆さんにもお聞かせしたかったなあ!まあ、結構個人名をあげて突っ込んでいたので、「ピー」を連発しないと、とても放送できないと思いますが…、これも楽しかった。
佐藤先生、本当にありがとうございました_(._.)_!!

で…、その時いただいた先生の最新刊が、これ=『巨大翼竜は飛べたのか〜スケールと行動の動物学〜』(佐藤克文著、平凡社新書)ですね!サイン入りです(^o^)v
なんと、発行は2011年1月14日!出版直後にいただいた、できたてホカホカの新書です。新書といっても、279ページもあり、いたるところに図版や少し専門的な解説が散りばめられているので、読みごたえタップリです!!
特に、数学(微積が中心)が好きな人にはたまらないページもありますよ(^o^)v

『巨大翼竜は飛べたのか〜スケールと行動の動物学〜』(佐藤克文著、平凡社新書)

佐藤先生いわく、「あのペンギン会議での講演の時にも、結構遠慮なくしゃべっても、皆さんしっかり居眠りもせず聴いていらっしゃいましたよねぇ!」その通りです。
本当に好きなことについての話ならば、多少苦手な数式が出てきても、反射的に眠たくなったりはしないものです。
「あの講演」というのは、ちょうど1年前、ペンギン会議全国大会の基調講演として、佐藤先生をお招きして、バイオロギングサイエンスの現状と佐藤先生の「ペンギン研究」についてお話をうかがったことを指します。実に楽しく充実した90分間でした!

さて、佐藤先生の新刊は、できたてホヤホヤだから温かい、ということもありますが、そこに書かれた内容、この新書を通じて先生が訴えていらっしゃる主張そのものが、極めてホットなんです。
乱暴な言い方をすれば、佐藤先生の「学問的・科学的ケンカ状」です。いや、義憤の書だと言えるでしょう。

また、前著『ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ』(光文社新書)に続いて、若き挑戦者=(新刊の表現では)「探検家」達の苦闘と情熱と素晴らしい研究成果を、温かく厳しい視線で紹介する。そういう意味でも「熱い」ハートを持っています。
「探検は知的好奇心の肉体的表現である」という、私も心から共感する金言を、日常的に実践しているバイオロギングチーム。その「後方支援」に、なかば不本意ながら、なかば楽しみながら勤しんでいる著者。
この「自由な学風」は、いったいどこからくるんでしょう?

そんな疑問に…、「ひょっとすると、特定の大学や学閥にこだわらない国立極地研究所の姿勢がある程度影響してるかも…」と、佐藤先生は答えて下さいました。
そうですね!あとがきに、さりげなく登場する内藤靖彦先生の言葉にも、それを評する著者自身の言葉にも、気負わない柔らかな姿勢が、とてもよく現れていると思います。
いわく…「本人に大御所の自覚がないことだけははっきりしている。(中略)これぞまさしく永遠の開拓者の姿であり、私の目標だ。」

バイオロギングサイエンスの創始者であり、この世界をリードする研究者であるお二人が、そういうお気持ち、姿勢を堅持される限り、志ある有能な学生や研究者達が、国籍や言語や年齢の違いを超えて、お二人のあとを追うに違いありません。
私にとっても、内藤先生は「恩人であり理想の先達」です!

この本のメインテーマには直接関係ないのですが、私が強く印象に残ったのは、「クジラを追いかけて富士山に登ってしまった女性研究者」のエピソードです。
やるなあ〜!!というのが正直な感想。電車の中で思わず笑ってしまいました。どういうことか知りたい人は、今すぐ本屋さんに行きなさい。

最後に、今回の本にも、またタップリ「ペンギンの話」が出てきます。それだけじゃない!ウミガメ(実は、個人的には佐藤先生はカメが一番のお気に入り、だそうです)、マンボウ、ヨーロッパヒメウ、オオミズナギドリ、各種アホウドリや、なんと「羽のないハエ」まで登場する、サービス満点、動物好きにとっても、トリ好きにとっても、タップリ楽しめる一冊です(^o^)/

肝心のタイトルについてはどうなんだ?って?ウ〜ン、それについては、実際に本書を読んでみて下さいm(__)m!!
ひょっとすると、「恐竜ファン」には、もう有名な話だそうですから、ご存じの方も多いかも…。でもね、本当に佐藤先生の科学的主張、疑問を正しく理解していますか?皆さん!!

このご紹介の最初の方で、今回の新刊は乱暴に言えば、佐藤先生の「学問的・科学的ケンカ状」だ、と言いましたね。
科学的・論理的に辿り着いた「科学的疑問」には、ネット上での「匿名での罵詈雑言」ではなく、正々堂々、「科学的論述・反証」で応えるのが「礼儀」というものだと、私は思います。

それにはまず、佐藤先生の論文(ただし英文)そのものか、この最新刊を熟読すべきでしょう。
私がとてもうれしく、楽しいのは、こういう「歴史的論争」に、一方の当事者=論客の知り合いとして立ち会える、ということです(^o^)/こういうチャンスは滅多にあるもんじゃない。

私は、「一ペンギンファン」として、「恐竜ファン」や「巨大翼竜ファン」に訴えたい!!今回の論争が、ぜひフェアかつ生産的に闘われることを、心から願っています。
それは、バイオロギングサイエンスという「若い科学・学問手法」がもつ未知の可能性や魅力が、この論争によってより拓かれ、人間の叡知や楽しみをより豊かにしてくれるものと信じ、期待しているからです。
また、鳥類や古生物に関する我々の知識や理解も、より深まり、より豊かになるに違いありません。

開かれた心、柔らかで創造性に富む心で、人間や生き物のことを見つめ考えていきたいものです。

コメント / トラックバック 4 件

  1. むらペン より:

    うむむ、やはり奥深きかな!

    探りぬく価値が地球ほどの大きさか!(大げさですか。すみませんm(__)m)

    楽しみな御本ですね!∈^)

  2. のぶ より:

    早速、朝一で吹雪の中買いに行ってきました\(^o^)/
    表紙をめくったら、いきなしペンギンで大興奮です。

    今晩から読みはじめます!

  3. manchot より:

    ペンギンスタイルTV、今回も楽しませていただきました。
    ツイッターはしてないので、コメントはしてないけど、パソコンの前で、つぶやいています。

    で、真剣にTシャツの色、悩んで見たりする・・・
    私は、バレーボールをするので、その時に着てみたいなぁ、と思いました。

    本は、今夜から読み始めようかと(^^)
    ・・・今日届いたので(^^)v

  4. 上田一生 より:

    むらペン 様、のぶ 様

    コメントありがとうございました!
    弘前は吹雪ですか!古代ペンギンがどんなふうに泳いでいたか?ひょっとしたら佐藤克文先生の理論で推定できるかもしれませんね(^o^)/のぶさんのご研究の進展をお祈りしております_(._.)_!!

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