「ペンギン盗難事件」で考えたこと〜続き〜

2010 年 2 月 5 日 金曜日

まず、ホッとしたこと。

容疑者に同行していた2人が逮捕されたかどうか報じられていないが、おそらくそのどちらかが警察への通報者、あるいはその1人だった可能性が高い。そうでなければ、こんな「実況中継」のような離れ業はできまい。2人とも、まがりなりにも「動物のプロ」だ。容疑者の「プロとしてのプライド」を亡くした行為が許せなかったのだろう。その点が唯一の救いだ。

次に、不安3つ。

まず、上記の2人が容疑者の暴挙をもっと早い段階で止められなかったこと。少なくとも、容疑者は大きなキャリーバッグをひきずって動物園に入るという、誰が見ても非常識な行動をとっているのだから、何か動物を盗む計画性を持っていたと考えるのが普通だろう。しかし、それを阻止できなかった。3人の力関係は不明だが、「通報」しか防止手段がないほどの立場の違いとは、一体何だろうか?

第2の不安。
動物園の職員が「キャリーバッグを預かる」と申し出ても容疑者達に無視され突破されたこと。やはり、これからは、大変だろうが「極端に大きい荷物は入口で預かる」配慮が必要だろう。あるいは、何らかのチェックシステムを考えるべきだと思う。

第3の不安。
やっぱり出てきた「客寄せペンギン」の発想。
ただし、これは容疑者の父親の発言だから、注意が必要だが…。

とはいえ、「ペンギンで客を集める」という発想が、普通に出てくるようになったことが問題だ。
残念ながら、「ペンギンを看板代わり」として飼っている、居酒屋、バー、喫茶店等が若干ある。その中には、ネットでかなり人気の店もあるようだ。

時折、面白半分にマスコミ(特にテレビ)で取り上げられることもある。
私も、その事実はかなり以前から把握していたが、特段、声を大きくして注意を促さないできた。各々の店の最低限のモラルを信じてきたからだ。しかし、「客寄せペンギン」の発想が広がり、違法な手段でペンギンを入手しようとする輩が出てきたという事態を見過ごすことはできない。

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