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全国的・世界的に園館における「ペンギン展示」のリニューアル、新設が増加していることについて考える(^○^)!!

2012 年 2 月 25 日 土曜日

名古屋の東山動物園では、2月11日にリニューアルされた「ペンギン施設」が公開されました(^○^)!!すでにお伝えした通り、3月14日には、新しいペンギン展示を含む「京都水族館」がオープン。さらに、5月22日には、東京スカイツリーの根元に「すみだ水族館」がオープンし、ペンギン達がデビュー予定です(^○^)!!

これ以外にも、熊本動物園、佐世保水族館、マリンピア新潟水族館等で続々新しいペンギン飼育展示施設が出現します(^○^)!!私が知る限り、近々、これ以外にも数ヵ所の新ペンギン施設が建設またはリニューアル宣言し、マイナーチェンジを含めると、国内だけで10数ヵ所のペンギン施設に変化があります(^○^)!!

この不況のご時世に、実に豪快なお話です(^○^)!!

でも、冷静に考えてみれば、全国でペンギン展示飼育施設は100ヵ所を超えるほどあるわけですから、仮に数年に一度、何らかの変化があるとすれば、必ず1年にいくつもの施設が、同時並行的に改変されているとしても、特段不思議はないのかもしれません。

しかし、それにしても、最近の改変率は、ちょっと過熱気味な感じがします(~_~;)!いや、より良い施設を造りたい、という動きそのものを否定しているわけではありません。ただ、老朽化したから、既に計画があるから、という機械的な理由で改変がどんどん進むことに、若干の戸惑いを感じているのです。

改変に伴う問題もあります。この際だから「飼育種を増やそう!」、「個体数を増やそう!」というアイディアだけが先走りして、それだけの多様な種類や個体数を適正に維持するに足る技量と経験のあるスタッフや、効果的な最新設備を、果たしてどれだけ確保し準備し、ランニングコストを負担できるのか?総合的、かつ現実的なシミュレーションや将来展望が、果たして十分行われているのか?

実は、かなり不安な部分があります(~_~;)!

また、高度経済成長期にみられたように、全国どこに行っても同じような展示施設、という現象も起こりかねません。特殊な施設を造ることができる業者はそれほど多くありませんし、まして、少数の専門業者となれば、実際に設計や製作にあたる担当者は、さらに限られてきます。そうなれば、「どこかで見たような施設」が、あちこちにできる可能性は大です。

野生のペンギン生息地には、実は様々なバリエーションがあります。ごく限られた野生や生態に関する情報をもとに、限られた専門家だけによって造られる施設が、果たしてペンギンのためになり、利用者の要望を満たす施設になり得るのか?自分自身のことをも含めて考えてみると、様々な不安材料が転がっています。

その具体例については、このブログでも少しずつご紹介していこうと思います。ただ、世界に目を向けると、アジアや南米を中心に、新しいスタイルのペンギン飼育施設の増加も加速しています。結果として、世界的な「ペンギン需要」の高まりがみられ、あまり好きな言い方ではないのですが、「売買できる範囲のペンギンの価格」が急上昇しているのが現実です。

世界的にペンギンは愛されているのだ、というのは簡単です。でも、それって本当に「愛されている」んでしょうか?みんな、本当にペンギンのことを、その真実を知りたいのでしょうか?

実は、今、野生のケープペンギンの個体数が激減しています!!この件については、いずれ近い内に、真剣に細かくご紹介しましょう。

そういう、現実を理解し観察しつつ、これからの「ペンギン飼育展示施設はいかにあるべきか?」真剣に考えるべき時がきていると思います。

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