最新イギリス「子どもの本」事情〜その1〜:小型科学絵本の充実

2011 年 9 月 14 日 水曜日

今回の旅でもそうだが、イギリスでは書店だけでなく、動物園や水族館、博物館の売店にも豊富に書籍が並んでいる。大人向きの科学書はもちろん、絵本や児童文学の作品もたくさん揃っている。

書籍の流通システムの違いもあるのだろうが、日本の園館や博物館も、関連書籍の充実にもっと気を使ってほしい。

さて、これから何回かに分けて、イギリス各地の書店、動物園、博物館で入手した「子どものペンギン本」をご紹介していきたい。昔ながらの定番本もあるが、新しい傾向もいくつか見られる。それを中心に、代表的な例を見ていこう。

まず、今回は「小型科学ブックシリーズ」から。

2冊とも同じ表題『Penguins』だが、一方はアデリーが、もう一方はエンペラーが表紙を飾っている。

『Penguins』(Emily Bone著、Jenny Cooper、Tim Haggerty絵、Usborne House、2009年) 『Penguins』(Emily Bone著、Jenny Cooper、Tim Haggerty絵、Usborne House、2009年) 『Penhuins』(Susanna Davidson著、Simon Mendez絵、Usborne First Reading、2007年) 『Penhuins』(Susanna Davidson著、Simon Mendez絵、Usborne First Reading、2007年)

アデリーの方は、『Penguins』(Emily Bone著、Jenny Cooper、Tim Haggerty絵、Usborne House、2009年)、エンペラーの方は『Penhuins』(Susanna Davidson著、Simon Mendez絵、Usborne First Reading、2007年)で、どちらも同じ出版社。アデリーのシリーズには「南極」をテーマにしたものもある。

両者に共通しているのは、いろいろな種類のペンギンを、その特徴や細かい生態を含めて解説していること。決して、アデリーやエンペラーといった「南極種」だけではない。

昔は、こういう本の主役は「南極種」だけだった。やはり、21世紀に入ってからのペンギン研究の進展や様々なペンギン情報の増加が、画一的なペンギン紹介を変えつつあるのだと思う。

コメント / トラックバック 2 件

  1. manchot より:

    紹介してくれるのは、大変うれしいのですが・・・
    買いたくなる衝動は、どうやって抑えたらいいのでしょうか・・・(^^;

  2. 上田一生 より:

    >manchot 様
    私も、「買いたい衝動」に負け続けて40年になります(~_~;)(大涙)私なりに気を遣いつつ、できるだけ値段をバラしてご紹介したいと思います。
    このブログでは、既存のものや他の「ペンギンサイト」で既に紹介されているものを可能な限り避けて、とりあつかいたいと考えておりますが、それでも…、時にはやや高価な本が入ってしまうことはお許し下さいm(__)m!!
    私の、借りている「ぺもの倉庫」はすでに満杯ですし、自宅の書棚や納戸等も限界に達しつつあります(~_~;)本の重みで家が傾かないか心配です(汗)

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