『野鳥』(7月号)の特集は「鳥の分類」についてです(^○^)!!

2012 年 6 月 27 日 水曜日

しつこいようですが…、私は「日本野鳥の会」の会員です。会誌『野鳥』は、同じく家族会員である妻と私の愛読誌です(^○^)!!

今月号の特集は、「鳥の分類」についてです(^○^)!!残念ながら、ペンギンについての具体的事例は登場しませんが、「DNAバーコーディング」による分類法とその最新情報とが解りやすく紹介・解説されていて、大変意味深い内容でした!!この特集を執筆された西海功博士のご努力に深く敬意を表します!!

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私が注目したのは、特に「細分主義のプラスとマイナス」の項です。「生殖隔離が鳥の種の多様性の発展に果たしてきた本質的な役割を強調する生物学的種概念の考えに私は賛同したい。安易な種の細分化には賛同できない。」とする著者のお考えに、私も賛成です。

そして、その基本的立場と、「種の保全推進」との両立を如何に実現していくのかが、ペンギンについても重く大きな課題になっているのです。例えば、コガタペンギンの亜種の扱い、フンボルトペンギン属の分類の問題、イワトビペンギンの亜種化の問題等が、ハードルになっています。

「分類学」というのは、人間の認識能力や基本的価値観に関わる、極めて根源的な哲学を内包している、興味深く危険な学問なんですね(^○^)!!

コメント / トラックバック 2 件

  1. SAKAMOTO より:

    そういえば、すみだ水族館の内覧会の時に、「ペンギンは19種いる」とのパネルがあり、鎌倉さんといっしょに「何がわけられたのだろうか?」と、???頭をひねっていました。
     先生なら少しかかわっていらしたでしょうから、おわかりになるかと?

  2. 上田一生 より:

    >>SAKAMOTO様
    ご返事が大変遅くなり失礼致しましたm(__)m!!

    結論から申しますと、私自身は、未だに「18種説」をとっています。

    ペンギンの分類にはご存知の通り諸説あり、専門家の間でも16〜19種、あるいは最多43種などというちょっと極端な考え方をする方もいる状況です。
    また、分類の基本的手法や保全に力点をおくか否か…などで、微妙に見解が異なります。

    すみだ水族館の解説パネルは基本的には私が内容を監修致しましたが、それは「ライターさんの原稿を確認する」という形式でした。
    したがって、「異なる分類もありますよ」と注意を促しましたが、最終的な文責は「すみだ水族館スタッフ」にあります。「19種」説を唱える文献を参照されたようですので、それを尊重した次第です。

    ではなぜ1種増えたか?…といいますと、考えられるのは、「イワトビペンギン」を「キタ」と「ミナミ」の2つの独立種とするという考え方が、数年前から提唱されていましたが、その説を受け容れたと考えることができます。

    あるいは、キング、ジェンツー、コガタの亜種の一部を独立種としたのかもしれません。そういう次第です(^○^)!!

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