『週刊ダイヤモンド』(4月20日号、ダイヤモンド社)の特集は「揺れる動物園挑む水族館」です(^○^)!!

2013 年 4 月 19 日 金曜日

妻が見つけて買ってきてくれました(~_~;)(汗)!!私は、この記事の存在すら知らずにノンビリしてまして…(~_~;)(汗)!!タイトルを見て…、いよいよ始まったな…と感じた次第です(^○^)!!

「国立動物園をつくろう」、「動物園・水族館法を制定しよう」という動きは、もう以前から知られていました。私自身は参加していませんが、いくつかのオープンな会合でも語られてきた構想です。

この特集記事は、とてもよく簡潔にまとめられていて、特に小見出しの言葉は、今の動物園界を憂える斯界の有志の真情を雄弁に伝えていると思います。法律的には「博物館相当施設」として「添え物」的な扱いを受け続けてきた動物園。その現状を、焦りと憤りとをもって甘受しなければならない園館の心ある方々にとっては、「動物園法」の制定こそが最も有効な突破口だとお考えなのだと思います。

たしかに、特に公立の園館の実情を考えると、より幅広くまた地域を超えたグローバルな動きをしようとすればするほど、自治体の特殊性や首長の嗜好次第でその可否が左右されるという現実は、苛立たしいに違いありません。私は、ペンギンという狭い範囲しか知りませんが、最近30数年間の日本の公立園館の変化を考える時、この「しばり」は、確かに各々の施設の命運をかなり大きく左右してきたと思います。

そういう意味で、私はこの動きを基本的に支持します。

しかし、以前も何回か指摘して参りましたが、これまでの園館の歴史や様々な園館論、さらに利用者や国民の園館に対する評価、ならびにそれ以外に園館を分析する客観的な指標の数々について、本当に信ずるに足る研究実績や調査結果や基本的データがしかるべく蓄積され公開されてきたでしょうか?

園館をめぐる是非論、存在意義を問う極めてラディカルかつ破壊的だった運動の1つとして、私の脳裏から去らないのは、1980年代に勃興した「アニマルライツ」と「ズーチェック」の世界的隆盛です。欧米でわき上がった動きはたちまち日本にも及び、当時は「これで日本の園館の半分は潰れる」とまで心配した方も少なくなかったのです。

しかし…、実際にはそうはなりませんでした。なぜなのでしょうか?

一方、欧米の園館は、この80年代の危機を乗り越えました。彼らはかなりの痛みを伴いながらも、切るべきは切り変えるべきものは変えて、新しい園館とはどうあるべきか実践して見せたのです。その際、彼らは徹底的に自らの歴史を検証し、現実を様々なファクターで分析して、極めて客観性の高い「園館評価」をまとめこれを公表し続けました。園館の変身ぶりは、見た目や経営面だけでなく、真に国民や利用者に理解され支持されるに足る説得力があったのです。

さて…、翻って日本の経過を考えてみましょう。我々は、そのような変化を経験したでしょうか?「動物園法」があるかないかに拘わらず、80年からの33年間という歳月は、欧米にも日本にも等しく流れたはずです。その間、欧米の園館は新しい時代や価値観に即した変身を痛みを伴いながらではあるにしても実現してきました。しかし、日本の園館は、「ダイヤモンド」の記事のように、欧米の園館から繁殖したゴリラやゾウの提供を拒否されているのです。

私は、再度訴えます!!一刻も早く「園館史料館」ないし「園館研究施設」を整備し、個々の施設を超えた客観的園館研究と分析とを始めるべきです。また、その成果を速やかに公表し、全ての方がその成果を利用することが可能な公開性を保証すべきです。こうした公論の醸成なくして「動物園法」は意味を持ちません。どんなに神々しい法的根拠を得たとしても、動物園や水族館そのものの分析や研究が疎かで、理解や認識が共有されていなければ、その法は形骸化の運命をまぬがれないでしょう。

皆様はいかがお考えでしょうか?

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